ハローグッバイ

この季節は、卒業、入学シーズン。新年より、一年の初めを意識する人が多いのではないでしょうか。大学に勤めていたのもあり、この季節は特にめまぐるしかった記憶があります。学校だけでなく、会社も年度初め、満員電車で通勤…なんて記憶も蘇ります。

そんなこんなで春は、いつも少しセンチメンタルな気分にさせられます。


先日marobaya展に向けての撮影も終わり、デザイン作業に入ろうとしています。肌触りが本当に良くて、動きやすい。良いです、やっぱり!綿麻のコートシャツ、さらりと羽織りたい。

そしていよいよ近づいてきた、目白コレクションと京都ふるどうぐ市への出店のため、品物を集めに仕入れに出かけては、撮影しています。


これは一体??

明治期の日本のガラス鉢。三つ入れ子。ヨーロッパのもののようにハイカラな形をしています。
何となく数は集まってきたと思うんですが、ここからセレクトが難しいですね。。選ぶという仕事は、ある程度誰しもが平等にできますが、そこに自分のカラーを出せる人(店)は、本当に数少ないと思います。たとえ誰かと同じものを扱かったとしても、やはり自分の視点や思想を感じられるような、そんな感覚を常に持ちたいです。
古いものの世界は奥深く、永遠に止まないと思います。

学究的な古美術の世界も、感覚派の古道具も、どちらも好きだし、どちらも知りたい。初めから知らずに壁を作るなんて勿体無い。アカデミックな知識をウンチクだと嫌う人もいれば、ガラクタを笑う人もいる。ちょっと悲しい壁。音楽や芸術にも同じように思います。

友人がその壁を壊そうと、日々頑張っている姿に奮い立たされます。

未熟ながらにも、何かを少しでも変える事が、自分たちにも出来たら…と、日々悶々と考えております。
まずは東京、目白コレクション。

初陣はいかに!?

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ハローグッバイ

幼い結晶

宮武史郎展 明日が最終日。

作品を観て、様々な想いを抱く、それぞれの人。

幼い記憶に懐古したり、

哀しい過去がよぎったり、

未来と共に歩んだり。

作品を見て、色んな人が色んな感情を抱いている事は、ごく普通だと思うのです。一方で、美しい、可愛い、恐ろしいと瞬時に誰もが思うものが増えすぎてしまったようにも思えます。

仏様が、穏やかに見えたり、恐ろしく見えたり、微笑み、哀しみ…そんな事に似ているのかもしれません。


作品のエネルギーに優る、人のエネルギー。

幼い結晶

人形使い

宮武史郎さんが、流木の作品を作り始めたのは、彼の作る人形を見て、そして人形劇を見た主人の依頼がきっかけでした。宮武さんは、今の自分は本田くんが居なかったら居ないと話してくれます。

主人は、宮武さんの作るものは、彫刻ではなくて人形なんだ、と言います。

私は上手く言葉にはできないのですが、ただただ、多くの人に見て欲しい、という気持ちで展示を行いました。そして作ったものたちが誰かに繋いでもらえたら。
 


2011年 1月22日

本田にやってきた夫人と老人。

作:宮武史郎

人形使い

心象スケッチ

宮武史郎 木彫
毎日が濃厚過ぎて、脳が沸騰しそうです。本当に多くの方が何かを思い、感じていただいているのが、とても嬉しいです。
とある人が、先日お会いしたら宮武さんの印象が変わって見えたと話していました。

言われてみれば確かに、宮武さんには不思議とそういう空気を感じる事があります。彼自身はとても穏やかで自然体、そして本当に優しい人です。優しいとは、こういう人を言うのだなと。

人形劇団で人形製作、舞台美術、そして演者でもある宮武さん。それは私たちが考える想像以上に、役に入り込んだり、魂を込めて製作しているのではないでしょうか。時折みせる別人の顔は、他の誰かかもしれないし、彼の隠れた人格なのかもしれない。


また不思議なのは、光の当て方で若人に見えたり老人に見えたり、男性だったり女性だったり…それは私自身の捉え方なのか、人形に込められた魂のせいなのか。

心象スケッチ

男性女性の日常着

四年ぶりに、男女の日常着を作る、マロバヤの展示会を行います。
洋服について様々な事を考えますが、どんな時に、どんなものを着るのかたくさん選べる現代だからこそ、きちんと考えないと、その場しのぎのものが増えていくばかり。

私は一点ものの様な服も好きですし、ハンドメイドのアンティークや個性的なものも好きです。

その中でマロバヤの衣服は少し違う存在の様に感じますが、ひとつの道具のように、変わらずそこに在り、めまぐるしいファッションの世界とはかけ離れたもの。質の良い生地作りは一切の妥協無し。そして老若男女に寄り添い、良質な日常着の大切さを教えてくれます。

日常を、少しだけ良くしてくれる。小さな出来事だとしても、それがとても幸せな事なのです。

今日は4月28日から始まる今展撮影用のサンプルが届きました。変わらないところも、変わったところも、全てがマロバヤらしくて嬉しい。

写真は旧本田で、四年前にDM用に撮ったもの。明日、明後日の休日で撮影しようと思います。



MAROBAYA衣服展

4月28日(金) 〜 5月7日(日)

本田にて

 

男性女性の日常着

掬う

宮武史郎展、3日が過ぎました。 

この頃は、展示会を行う意義を、自分たちに厳しく問い詰めます。

何を伝えるべきなのか、何故伝えたいのか。それが自分の使命と思って。


綺麗事を並べるつもりはありませんが、私は売れてほしいという気持ちは出来るだけ遠くに置きます。せめて、多くの人に見て欲しいと願っています。
それは宮武さんの展示に限らず、本田で行う展示全てで思うことです。
表面的な評価や肩書きなど取っ払って、自分の眼で選んでほしいと願っています。作家として活動していない宮武さんは無名と言えるでしょう。ですが多くの方が感動し、選んでいただいています。それは本当に嬉しい事です。

本田の眼を通して、そうして伝われば、これ以上ない喜びです。

全て一点物、同じものは作れません。なので、既に売れてしまったものが欲しかったら仕方ありません。その時まで、待っていてください。会期は22日まで、売約済みのものも全て展示しています。空間丸ごと含めて、作品だと思っています。ぜひ、見てほしいです。

今日はピアニストの素敵な方が、こんな事を話してくれました。 

教え子が、どうしてもその日に合格が欲しくて食い下がるように弾くけれど、必ず時間はかかるもの。それは自分で体験しているスピード感。(機械に頼らない事で)。ピアノが上達することだって、なんだって、すぐに出来ることではない。

それはとても当たり前の事なのに、人は自分のスピードを見失っている。すぐに反応を得られてしまう世の中だから、その時が駄目だと全てが失敗のように捉えがち。

ピアノが上手くなることも、指先ほどの顔の、小さなの木彫が出来上がる事も、本当にゆっくり、ゆっくり、毎日続けるから出来る事なのです。

掬う