日々

閉店間際

何でもない日常も、此処を出入りする人によって変化していく。

物を作り出す事は私たちには出来ないけれど、曇りなき眼で選ぶこと、繋ぐ場であること、伝える場であること。今日久しぶりにみえた方から言われた言葉を胸に、わたしの出来ることをしようと決めた。

場所を持つって、いい事だなあと。改めて思った日。


”forme” plain toe shoes

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日々

眼の仕事

先日のこと、ギャルリ百草で行われている古道具坂田展へ行ってきました。

古道具、古美術の道を切り拓き、常に異端で在った坂田さん。言葉でどうこうは無意味で、やっぱり、この目で見られて良かったです。


本田では今年最後の企画展、11月19日より、広島の陶芸家 寒川義雄さんの個展を開催いたします。

はじまりは一本の電話から。

作品を取り扱ってから二年が経ち、ようやく個展を行うこととなりました。

本田の選んだ古い器から製作していただいた器も並びます。ここでまた詳細を少しずつ綴っていきます。


三谷龍二+新潮社「生活工芸」の時代 より坂田和實さんの飯碗(寒川義雄)

眼の仕事

玻璃

小澄正雄 ガラス

富山県から岐阜へ移られたガラス作家の小澄さん。陶芸家、吉田次朗さんの工房とご近所であるご縁よりご紹介いただきました。

岐阜へ移住されて間もなく、多くのバイヤーが彼の工房を訪れ、その度小澄さんが本田へもお連れしてくださいました。

普段はとても穏やかで気さくな方。すぐに親しみを感じ、たくさんお話ができました。ガラスへの眼差しが厳しく、あらゆる角度から眺めていたのがとても印象的。まるでスキャンしているようでした。

彼の工房へ訪れた時に、一目でその作品に目を奪われました。偶然は必然なのか、そのようなご縁に感謝です。

ベネチアンやムラーノガラスの技法を学び、彼の作風は日本の古ガラスへ進んでいきます。フォルムやデザインは古陶磁を思わせるような温かみを含みながらも繊細な印象。懐かしさと新しさを兼ね備えた、見たことの無いものでした。

現代の工芸で、見たことのないもの、という感覚に出会えることは今日日稀な事と思います。それはただ斬新であるという事ではなく、これまでの伝統を踏襲した上で生み出すこと、そういう素晴らしいものに出会えてとても嬉しくなったのです。

古い製法で作られる型吹きガラスは、手もかかりますし、技術を要します。触れて眺めて、遥か昔のぎやまんに思いを馳せて。

美しい小澄さんのガラス、ぜひお手にとって頂きたいです。

玻璃

レントより遅く


連休といえども、常設だと店は静かなものです。

こんな時間が似合う本田。でも、数は多くは無いけれど、来た方が笑顔になってもらえること。本当に嬉しくて満たされる事です。


先日は宮武さんと夕食をご一緒しながら、次回の作品展についての打合せを。

モノに価値(値段)を付けるという仕事は、なかなか時間がかかるものです。普段、古い物に値付けをしていきますが、二人で相談する事が多くなりました。これが悩ましく、可愛いコたちですから、きちんと評価されて嫁いでもらいたいという気持ちもありますし、その上で適正な価格を心掛けています。入れ替えなども考えて、定期的に価格の見直しをしますが、公にうたうセールは控えます。安いからという理由で選ばれるのは悲しいから。わがままなわたし。

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宮武さんの作品に関しては、出来上がったものを見ながら主人と宮武さんで決めていく事が多いです。これもとても悩ましい時間です。
時間をかけて考え、我々も、宮武さんも、そしてお客様にも納得してもらえるように。

Winnie-the-Pooh

”ぼくもう何もしないってこと、出来ないんだ”

レントより遅く

Laughing children

宮武史郎 木彫

彼の作品が本田にやってきて何年だろう。2年前には個展も行い、私たちにとってそれは大きな出来事でした。

今朝、宮武さんの所属する人形劇団の公演が行われたので、拝見させて頂きました。

あまり一般公演はされておらず、全国の小学校などをまわられています。私たちは子供たちに紛れて、わー!きゃー!と叫んでしまいました。

子供たちのリアクションってすごいなぁ。こんなにもキラキラしているなんて。

宮武さんは、物語の中の一番の悪役。演者の宮武さんは、普段と別人のように見えたり、ふと宮武さんに見えたり。不思議な感覚を行ったり来たりする。最初はツッコミばかりしていた子も、後半にはがんばれー!とか、やったー!とか言って拍手が自然と起こる。

宮武さんの作りだした人形たちが、駆け回って唄って踊る。時には哀しそうに、泣いている。恐ろしく、愛らしい。

やっぱり素晴らしい人だ。

Laughing children

popularity

しばらく店は常設展示となり、今年の企画展は11月19日から始まる、陶芸家 寒川義雄さんの個展を残すのみ。
10月は有難いことに様々なイベントのお誘いをいただいたのですが、スケジュールが合わなかったりもあり、何処へも出向く予定はありません。ホームで暖かく迎えることに徹します。ぜひ、秋の行楽に岐阜へ。

ポピュラリティからできるだけ遠くで居たい。本田ってそういう二人。

それなのに最近の私は、見えもしない何かに振り回されっぱなし。

仕事として続けているSNSは、最小限の告知にして、そこからもう少し距離を置きたいと考えています。せめて、心の距離を。とても便利だし、それがきっかけで出会えた人はたくさんいます。でもね、きっと、SNSをしていたから出会ったんだと思うだけで、そのスピードが速かっただけで、出会うべき人や物事には出会えると思っています。とても贅沢な事なのだけど、数が大切なのではなくて、心が満たされる事を大切に。わたしはそうしたい。
店の入り口の前をたくさんの中高生が毎日通り過ぎる。彼等はこの建物の存在すら知らないように通り過ぎる。入り口に立っていたって、目も合わない。ふしぎだなぁ、まるで異次元に居るみたい。

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